私は今、インドにいます。
10年前に働いていた頃に知り合った友達に会いに来て、昔の職場を訪ねたりしながら、懐かしい時間を過ごしています。
実は来る前まで、インドに強い興味があったわけではありません。
仕事の関係で行くことになり、初めて来たときは、このぐちゃぐちゃ感に正直ギャーっとなっていました。
道路は逆走だらけ。
クラクションは鳴りっぱなし。
うるさくて、秩序がなくて、意味がわからない。
当時、インド人の社長に
どうだいインドは?
と聞かれて、私はこんなふうに答えました。
ぐちゃぐちゃですね。いろんなものが。
車も逆走しているし、クラクションもうるさくて意味がわかりません。
でも…おもしろいです。多分。
最後は一応楽しんでます、みたいにまとめたけれど、たぶん顔は引きつっていたと思います。
すると社長が、こんなことを言いました。
でも意外と大きな事故はないでしょ。
コツはあるけど、なぜかわかる?
それはね、誰も誰も信頼していないからだよ。
みんなが、相手がちゃんとルールを守っていると思い込んでいると事故が起きる。
でもここでは、誰も誰もを信じていない。
だから全員が気をつける。
ぶつかっても、コツ…くらいで済むんだ。
たしかに、あちこちでコツコツぶつけてはいるけれど、大事故はあまり見ない気がします。
何が正しくて、何が間違っているか、という話ではなくて。
この世界に来ると、自分がどれだけたくさんの思い込みの中で生きていたかを思い出します。
これはほんの一例で、他にもたくさんあります。
また、少しずつ紹介していきますね。
仕事も同じで、
こうあるべき、こうしなきゃ、と思い込むほど、苦しくなることがあります。
でも、その枠が少し外れると、不思議と考えがスムーズにまとまり始める。
世界は思っているより、ずっと難しくないのかもしれません。
